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遺産分割協議が必要な場合

遺言書がない場合

遺言書から漏れている財産がある場合

③遺産分割について、割合で指定されている場合

 ⇒全財産の1/2を○○に相続させる…など

遺産分割協議のルール

遺産分割協議には、いくつかの決まりごとがあります。

この決まりごとを守らなければ、その遺産分割協議は無効となりますのでご注意ください。

①相続人全員が参加すること。

 ⇒遺言による包括受遺者がいる場合には、その者も協議に参加させなければなりません。

②相続人全員の同意が必要です。

 ⇒全員の同意が得られない場合には、『調停→審判…』と争いが続くことになります。

③相続人に未成年がいる場合

  *未成年者が2人いれば、特別代理人も2人必要です。

④胎児がいる場合

 ⇒胎児は、相続については生まれたものとみなされます。

  ただし、胎児である間の遺産分割については難しい問題もあり、生まれるのを待って

  遺産分割するのが無難であると考えます。

⑤意思能力が不十分な者がいる場合

 ⇒家庭裁判所に「後見開始の審判」を申立て、「成年後見人」を選任してもらい、

  「成年後見人」に協議に参加してもらいます。

  「保佐」「補助」の場合には、「保佐(補助)開始の審判」の申立と併せ、「遺産分割の

  代理権を保佐人(補助人)に付与する旨の審判」の申立が必要になります。

⑥行方不明者や生死不明者がいる場合

 ⇒家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申立てるなど、一定の手続きを行い、

  その「不在者財産管理人」に協議に参加してもらいます。

法定相続人と法定相続の割合

​◆配偶者は常に相続人となります。

​法律上の婚姻関係にある配偶者は、常に相続人となります。

​⑴第一順位=子およびその代襲者

被相続人の子(=A)は既に亡くなっているが、そのAに子(=B・C)がいる場合、Aの相続分をBとCが代襲相続します。(注:BとCの相続額の合計が、Aの相続するはずであった額です。)

法定相続の割合⇒配偶者(1/2):子(1/2)

​⑵第二順位=直系尊属

被相続人に子がいない場合には、被相続人の親が相続します。両親とも亡くなっている場合には、祖父母が相続します。

法定相続の割合⇒配偶者(2/3):直系尊属(1/3)

​⑶第三順位=兄弟姉妹およびその代襲者

被相続人に子も直系尊属もいない場合には、被相続人の兄弟姉妹が相続します。兄弟姉妹が既に亡くなっているが、その兄弟姉妹に子がいる場合には、その子が代襲相続します。(注:第三順位の代襲相続は1代限り)

法定相続の割合⇒配偶者(3/4):兄弟姉妹(1/4)

遺産分割自由の原則

遺産分割の当事者全員の同意があれば、法定相続分に合致しない分割や、遺言の内容に反する遺産分割も可能です。

ただし、遺言執行者が就任している場合には、遺言執行者の同意も必要です。

特別受益

特別受益とは、被相続人の生前に、婚姻・養子縁組のため、若しくは生計の資本として贈与または遺贈など、被相続人から受けた特別の利益のことです。

特別受益は金銭に限らず、土地・建物などの不動産や自動車なども対象となります。

特別受益を受けた者がいる場合には、相続人間の公平を図るため、次のように処理します。

①相続財産に特別受益の金額を足したものを相続財産とします。

②特別受益を足した相続財産を基に、各相続人の相続分を決めます。

③特別受益を受けた者は、その相続分から特別受益分を差し引いて相続します。

寄与分

寄与分とは、被相続人の事業に関する労務の提供または財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により、『被相続人の財産の維持または増加に特別の寄与』をした者がいる場合に、その寄与をした者は、他の相続人より多くの財産を受け取ることができ、その多く受け取る部分を寄与分といいます。

注意すべき点は…、

①寄与分は、相続人にのみ認められる。

②『特別の寄与』によって、『被相続人の財産の維持または増加』がなければ寄与分に該当せず、被相続人との身分関係から通常必要とされる扶助の範囲内であれば、『特別受益』になりません。

遺産分割の方法

​遺産を具体的に分割する方法には、次のようなものがあります。

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